【比較あり】ことばパズル初級編レビュー 入門編から何が変わった?

Uncategorized

国語が苦手
語彙力が低い
「すごい」「楽しい」ばかりの感想

「語彙力が大切なのは分かっている。」それなのに、「単語カードや積極的な会話、読み聞かせは正直続かない。」忙しい毎日の中で親が頑張らないと回らない学習は、ほとんどの家庭で長続きはしません。私自身、現役の小学校教員として多くの子どもを見てきました。その中で、“使い方が習得できる”と思い、実際に試してみたのが「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」です。実際に、小1男児が取り組んでみて、教師として見た視点と、親として感じたリアルを、正直に書いていきます

この記事を読んで分かること
  • 「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」難易度
  • 入門編との違い
  • 向いている子、向いていない子

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」とは?

本物の国語力をつけることばパズル 3シリーズ

「語彙力が足りない」と感じていても、単語カード音読など、親の負担が大きい学習が続かない家庭向けの国語ワークです。
シリーズは「入門・初級・中級」の3段階。その中で、真ん中のレベルが初級編です。入門編と使い方や構成に変化はありませんが、語彙のレベルが小学校中学年寄りになっています。

①対象学年の目安
・公式:小学生向け
・実際:小2〜小4くらい
※小4以上で国語が得意な子はには、物足りないです。

②ボリュームと構成
・全50ページ
・6級→4級の段階構成
・各級ごとに表彰状あり
(達成感が出やすい)
・どこからでも始められる
・書く量が少ない

③1日の取り組み時間
・1ページ5分程度
・朝や隙間時間向けの軽さ
・基本は子ども1人でできる

実際に小1がやってみた正直レビュー

気軽に取り組める

気軽に取り組める

入門編から初級編にレベルは上がったが、取り組み方は入門編と変わりません。
1ページ内に情報量や問題量が少ないため、取り組むハードルが低いです。1ページにかかる学習時間も5分以内に終わる量や内容です。書く量も少ないため、“机でしっかりと学習する”というより、“ソファーで手軽に取り組む”感覚に近いです。勉強嫌いの子でも取り組みやすいワークです。

初級編と比較して中身は濃くなるが、学習量自体は変わりません

言葉の使い方が分かる

本物の国語力をつけることばパズル 初級編

入門編と同様、ほとんどの問題が選択問題です。例文に当てはまる言葉を選ぶ際には、普段から使ったことのない単語がしばしば出てきますが、消去法で選ぶことができるので、正解にたどり着きやすくなっています。また、言葉としては聞いたことがあっても、自分の気持ちを表現する際には使用できない。そんな言葉が沢山あると思います。そんな“使えない言葉”を実際にどのように使うのか実践で学ぶことができました。だた、入門編と比べて直感だけで正答を選べない場面が出てきました。選択肢となる語彙の意味や語源を考える必要が出てきます。
初級編のレベル感を知りたい場合は、こちらも参考にしてください。

語彙レベルが上がった

ページの構成は同じなのでパッと見たところ変化を捉えにくいですが、間違いなく語彙レベルが上がっています。低学年から高学年にかけて、求められる語彙のレベルは段階を経て高度になっていきます。それぞれのワークでの出題語彙もレベルが上がっています。

  • 入門編:見たこと・感じたこと
  • 初級編:どういう状態か・どういう気持ちか考える、カタカナ語
語彙 カタカナ語

初級編は低学年でも取り組めますが、語彙の抽象度が上がり、内容は中学年寄りになっています。また、普段何気なく使っているカタカナ語は、“知っているつもりだが、説明はできない言葉”の代表のようなもの。だからこそ、語彙の理解度チェックとなります。

親の関わりは正直、増えた

ワークでの出題語彙のレベルが上がっているため、子どもからヒントを求められる場面が増えました。一緒にやってみると、悔しいけど私自身、少し考える時間が必要に!!特に類義語探しが苦戦しました。体全体を使ってヒントの動きをやったり、例文を作って語彙の意味をメージさせたりと。

類義語探し

入門編=自走
初級編=伴走(半分くらい)

というレベル感でした。

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」向いている子・向いていない子

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」向いている子・向いていない子

向いている子

①テストが60〜80点前後

読解の前に、語彙や言葉の使い方が不安定な段階の子向けです。国語が嫌いではないけど、ものすごい得意でもない。そんな子にピッタリです。おおよその目安として、小2〜小4で国語のテストが60〜80点前後の子にはオススメです。

②作文や感想で表現が広がらない
いつも感想が「楽しかった」「すごかった」で止まりがちの子には、新たな表現方法表現例を知ることができます。そして、実際にそれらを使用することで使い方を習得することができるので、オススメです。

③入門編が簡単だった

入門編に取り組んでみて簡単だった子は、ぜひ初級編に挑戦してみましょう。類義語カタカナ語など、意外に理解できていない言葉が多いことに気づくかもしれません。入門編は内容によっては未就学児でもできるものがありましたが、初級編で出題される語彙は、やや中学年よりの言葉です。また、語彙が豊富なだけでは解けない問題も出題されています。

「姉が妹を〜」という文に自然に入るかどうかを判断する必要があります。求められているのは暗記ではなく、“言葉の使われ方に慣れている”かどうかです。

向いていない子

①小4以上で国語がかなり得意な子
小4以上で国語が得意な子には、正直物足りないです。なぜならこのワークは”考えを書かせる”教材ではないからです。あくまで、文脈の中で言葉を選び、使い方になれることが目的です。そのため、すでに語彙を使って説明したり、理由を書いたりできる子は中級編や思考・記述よりの教材といった選択の方が、達成感を感じやすいと思います。

②思考力・応用力を伸ばしたい子
このワークは深く考えさせたり、理由を文章で説明させたりするタイプの教材ではありません。問題は直感的に正答を選べるものが多く、”なぜ、そう考えたのか”を掘り下げる設計にはなっていません。そのため、思考力アップや応用力の定着を目的にしている家庭には不向きです。また、問題の大半が選択式虫喰い形式で、記述量はかなり少なめです。あくまで、”言葉を知る””使い方に慣れる”段階のワークです。

③親が全く関われない家庭
入門編は、ほとんど親の手助けなしでも進められるワークでしたが、初級編は、そうではありません。語彙の抽象度が上がり、感覚で選べない問題が増えてきます。そのため、言葉の意味を一緒に確認したり、ヒントを出したりする場面が出てきました。毎日の学習に親が一切関わることができない家庭は、ワークの途中で手が止まってしまう可能性があります。
入門編は 自走可能
初級編は 半自走+軽い伴走

入門編から初級編へ進む目安

入門編と初級編を選ぶ目安

入門編と初級編の違いは、語彙の「量」ではなく「質」にあります。
入門編ではオノマトペ(擬音語・擬態語)など感覚と結びついた言葉が中心ですが、初級編では、様子や気持ちといった音のない状態を言葉で考える語彙が増えていきます。

語彙の種類

次のような様子が見られたら、初級編へ進むひとつの目安です。

  • 身近な言葉を、文の流れに合わせて選択できる
  • 入門編の問題を、理由を考えて解いている

これらが安定してきた段階で初級編に進むと、
”分かるつもりだった言葉”を、”使える言葉”へ引き上げる学習につながります。

語彙カード・他教材との決定的な違い

語彙カードが上手く使えない

入門編では、語彙に触れること自体が壁でした。一方、初級編では、意味は分かるのに、文として使えないという、次の段階のつまずきが見えてきました。

学校で感じた「語彙を増やすこと」の限界

小学校でも子どもの語彙力を高めるために日々取り組んでいます。作文の際には、年齢に応じた語彙一覧を提示し、その中から数個用いて文を作るような課題をやってきました。しかし、語彙が少ない子は、文脈にぴったりの言葉を選択することが難しいです。
例えば、「こまかい」「りっぱ」「めずらしい」という言葉を提示しても
・何となく入れてみる
・文脈に合っていない
・結局、個別に使い方を説明する必要がある

という状況になります。

国語での作文指導

一方で、学力が平均以上の子は、ぴったりの語彙を選び、豊かな表現で作文することができていました。このような活動は、すでにある程度語彙を持っている子にとっては有効です。しかし、語彙が少ない子にとっては、語彙の使い方を知る必要があるのです。

語彙カードが続かない理由

その理由として“覚えても使えない”ということです。
カードで覚えた単語は、多くの場合“知識”で止まります。その単語をどのように、使ったらいいのか分からず結局使えないままで終わってしまいます。学校で作文を見てきた経験上、知っている=使えるではないということです。語彙を武器にするには、文の中で使う経験が必要になります。

辞典・漫画系が「低学年には難しい」と感じた理由

巷で話題に上がった辞典系や漫画系をもちろん私も書いました。しかし、紹介されたお家のようにはなりませんでした。その理由として2つ。
①学年不相応
辞典系に多いのは、
・四字熟語
・ことわざ
・慣用句

これらは確かに必要ですが、適齢期は、一般的に小3〜小4以降です。低学年の段階で必要なのは、抽象的な暗記ではなく、感覚や場面と結びついた言葉です。

小学生で身につけたい語彙


②置いただけ
本や漫画は、最終的に子どもの好みに左右されます。親が良いと思って用意しても、
・読まない
・開かない
・棚に並ぶだけ

ということは珍しくありません。読書を無理強いしたくありませんが、親が読ませたいと思う本は一向にたんすの肥やし化となっています。

だから「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」をオススメする

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」をオススメする

学校や家庭でのこのような経験から、”文脈の中で自然に語彙に触れられる教材”を探すようになりました。
この教材は、語彙を増やすことを目的にしたワークではありません。
意味を知っている言葉を、文脈の中で自然に使えるようになる準備教材です。
入門編では、語彙に触れることに重点がありましたが、初級編では、分かっているのに使えないという次の壁に向き合う内容になっています。そのため、合う家庭・合わない家庭がはっきり分かれます。
親がつきっきりで教え込む教材ではありませんが、必要な場面で少しヒントを出す関わりは求められます。その分、子どもは暗記ではなく、言葉の使われ方に慣れながら次の学習段階へ進むことができます。
語彙カードや辞典でつまずいた経験があり、「使える語彙」につなげたい家庭には、ちょうどよい橋渡しになるワークです。

まとめ

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」

「本物の国語力をつけることばパズル 初級編」は、語彙を覚えさせる教材ではなく、知っている言葉を”使える”まで引き上げるワークです。
入門編より語彙レベルは上がっていますが、取り組み方自体は変わらず、短時間で進められます。
一方で、初級編からは親の関わりが多少必要になる場面もあり、完全に子どもが自走できる教材ではありません。
そのため、”使い方に慣れさせたい”家庭向けの教材だと感じました。
身近な語彙から不安を感じる場合は入門編から
抽象的な語彙つまずいている場合は初級編
という流れで取り入れてみると判断しやすいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました