- 朝、なかなか用意をしてくれずイライラする
- 子どもがマイペース過ぎて困っている
- ずっとタブレットで遊び続けている
保護者の方から、「朝の用意に時間がかかって困っている」という相談をよく受けます。ネット上での“小学生の親悩みランキング”でも常に上位にランクインしているこの悩み。
朝の流れを習慣化してしまえば、こんな悩みは無なくなります。
夜、寝る前に歯磨きをすることがしんどいですか?
お風呂に入ることを忘れてしまいますか?
むしろ、やらないと気持ち悪いと感じているのではないでしょうか。
なぜならそれは、習慣として体に染み付いてしまっているものなので、無意識にできてしまうのです。
お支度ボードを使うことで悩みは自然と解決します。
そこでこの記事では、効果的なお支度ボードを使うことで、朝から親子でバトルすることなく、お子さんが自然と朝の用意がスムーズにできる方法を解説します。
この記事を読めば、子どもが自ら用意をするために必要な手順が全て分かります。
お支度ボードの必須条件
①視覚的にわかるように
保護者の方が思っているほど、発達ゆっくりさん。達は聞いて理解することが難しいです。
例えば、
「ご飯食べ終わったら、顔を洗って着替えて歯磨きしなさい。」
一文に何個の指示が入っていますか?
①ご飯を食べ終わる
②顔を洗う
③着替える
④歯磨きをする
4つです。
これは難易度高いですよね。
一文に一つの指示で声かけをすると、ゆっくりさん。も理解しやすいです。
そのためには、お支度ボードの表示も1つに1行動にしましょう。
そして写真やイラストで何をするのか分かると、理解しやすいです。
文字が読める子なのであれば、文字だけでも大丈夫です。
セリアで購入したウォールポケット7を使用しています。
②順番がわかるように
ネット上によくあるオシャレなお支度ボード。
インテリアを邪魔しない、英語表記なものまで。
ここは オシャレ < 親子の平和
を優先しましょう。
やることはシンプルに上から順番に表示しましょう。
以前まで我が家で使用していたお支度ボードがこちらです。
やる順番が分かりにくく、慣れるまで動作ごとに声かけが必要でした。
オシャレさを残そうとした私の失敗です。
小さいスペースに項目が沢山あると、何をするべきなのか混乱してしまいます。
誰でも見て、理解ができるように表記しましょう。
できたものから順番に裏返す方法や、印を動かす方法、外してしまう方法があります。
ここに関しては、やりやすい方でいいかなと思います。
お子さんの好みにもよりますが、我が家は外す方が子どもの満足度は高そうでした。
効果アップのコツ
①達成可能な物を少量で
お支度ボードが継続できるかどうかは、ここが重要です!
最初から全てをやらせようとすると親子共々苦しみます。
取り組みやすい項目を1つから始めましょう。
例えば、「トイレに行く」や、「着替える」など、「できた!」ということが明確になるもので難易度の低いものだといいです。
無理なく「できた!」が続くと満足感が高まり、自然と習慣化されていきます。
私自身、自閉症の子と学習する際も、1週間はやらせたい項目1つだけに絞ってやっていました。
例えば、「着替える」ことと「食事をする」ことをやらせたいのであれば、
今週は「着替え」の一つだけに重点を置いてやり続けます。
個人差もありますが、だいだいどの子も1週間やり続ければ、その項目はできるようになります。
できるようになると、「食事をする」の項目だけに重点を置いて1週間やり続けます。
できるようなったら、
「着替える」
↓
「食事をする」
と2つの項目をつなげます。
これくらい長い目で見ることが、発達ゆっくりさん。達には大切です。
②楽しみを最後に入れる
私自身やってみて上手くいかなかった原因はここにありました。
親がやって欲しいことばかりをお支度ボードに書いておく!
これは子どもには辛いです!
めんどうくさいことばかり表示されていたら嫌になりますよね。
発達ゆっくりさん。に、はっきりと確実に伝える方法、それは視覚的に表示すること。
そのためには、楽しみにしていることも最後に表示しましょう。
朝の用意が終われば、楽しみができるということが伝われば支度をする必要性を感じ始めます。
毎朝、テレビを見て動かないお子さんの楽しみは、おそらくテレビです。
だからテレビを最後に持ってきます。
「朝ごはん」
↓
「着替え」
↓
「トイレ」
↓
「テレビ」
テレビのように分かりやすい好きなものがなければ、できたシールを貼っていったり、お母さんと好きな遊びをする時間にしたりするのもいいですね。
お子さんの好きなものがはっきり分かっていると、お支度ボードの効果はより一層強く感じます。
③予定をガチガチにしない
時計表示は子どもの発達状況によります。
こだわりの強い子や、時計が読める子には出発時間も表示しておくことで、同時に時間感覚を養うこともできます。
個人的には、出発時間だけは表示しておく方がいいかなと思います。
例えばお楽しみのテレビが永遠終われず、結局出発に遅れるとなることも想定されるので。
時間が来たらお楽しみの時間も終わりということも習慣化させましょう。
お助けアイテム
①時っ感タイマー
残りの時間を色付きで表記してくれる優れものです。
タイマーだと数字が常に変化するため、注意が散漫しやすいですが、これなら子どもの集中力を邪魔しません。
また時計が読めない子にも、あとどのくらいなのか色付きで長さを示してくれるため分かりやすいです。
我が家はテレビの見る時間にこれを取り入れると効果的でした。
応用編
朝の流れをお支度ボードで習慣化してしまえば、応用編もできるようになります。
休みの日や、帰宅後の流れもボードに表記しておけば、自然と習慣化されていきます。
発達ゆっくりさん。達にとって新しいことにと挑戦するのは、とてもパワーがいることです。
しかし彼らの強みは、何と言っても習慣です。
一度ルーティンに組み込まれてしまえば、どんな日だって黙々とこなすことができてしまうのです。
良い習慣を親子で身につけていけると、自然と朝からのバトルは少なくなるはずです。
発達がゆっくりな子を育てることは本当に大変です。
周りと比較してしまったり、感情的になった自分に罪悪感を感じてしまったり。
そんな苦しい毎日の中で1つでも、夜眠りにつく前に
「これを頑張った」
「今日も自分、1日お疲れ様」
そう思える毎日にしていきましょう。
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